実は貴重な一本かも。リーバイスの年代判別方法。

前回はジーンズの王道、リーバイスに関して記載させて頂きましたが、今回はそんなリーバイスの年代別の判断方法、見方に関して調べてみました。これを機会に、持っているリーバイスを見直してもらったり、古着屋に行って欲しい年代のリーバイスを探してみてはいかがでしょうか。

内タグを見ることから始めましょう

LEVI’Sの内タグは、LEVI’Sのジーンズなどの裏側に付いているタグのことで、基本的には数字の羅列、新しめのものには数字だけでなく洗濯時の注意点なども記載されています。ここから読み取れる情報はジーンズの製造年月と製造工場の2点です。内タグが付けられているのは1974年以降に製造されたジーンズです。LEVI’Sのジーンズは1974年より前に製造されたものがヴィンテージジーンズと呼ばれることが多く、1974年以降に製造されたものはレギュラーに分類される傾向にあります。

内タグが付いているものはLEVI’Sのアメリカの501モデルの製造工場が閉鎖された2002年の段階で廃止されたという意見もありますが、実際はそんなこともないようです。内タグに記載されている情報は数字だけでなく英語なども増えており読み方が変わっていますが、2003年以降に製造されたものにも内タグが付いています。

工場番号をチェック

リーバイスのジーンズは製造されている工場ごとに番号が違います。工場番号は1桁〜4桁やアルファベットまでがあり、数字が小さいものほど古い工場で製造されていることが多いです。1950年代〜1970年代が一桁もしくはアルファベット一文字1960年代〜1980年代のものが2桁1980年代以降〜2002年までのものが3桁となっています。LEVI’Sのアメリカの工場が閉鎖した後に製造されたものは4桁の数字もしくはアルファベット+数字で構成されていることが多いです。LEVI’Sのアメリカ工場の閉鎖後は世界各国にある工場に委託してジーンズが製造されています。そのため、J22のように記載されているものは日本製のように、新しめのものは製造国のアルファベットが工場番号として記載されていることが多いです。

工場番号でも人気のジーンズが違うらしい

コレクターの中にはこの製造番号にもこだわり収集しているようです。ではいったいどの工場番号が人気が高いのでしょうか。調べてみました。まず製造番号が1桁やアルファベット1文字のものは1950年代とLEVI’Sの中でもかなり初期に製造されたものが多いので、単純に古い年代物として高値で取引されることが多いです。次にLEファンの中でも知名度が高く評価も高いとされているのがのが555番555番はLEVI’S縁の地であるバレンシア工場で製造された番号です。1996年〜2002年頃まで稼働していた工場であり、比較的新しめの工場ですが人気が高いです。なのですが、555番は2015年に復刻モデルが登場しているので、必ずしも555番がこの時代のものとは限りません。ご注意ください。

そして調べてみると、LEVI’Sファンの間で謎が多く、同時期にあたる1960年代〜1970年代の中のモデルでも少しディティールが異なることから高い人気となっています。16ボタンはミシシッピ州ボールドウィンにあるLucky Star社にLEVI’Sが委託して製造されたモデルとされています。653番もLucky Star社によって製造されたモデルであり、共通している部分が多いです。また、他と形状が少し異なり、他のヴィンテージジーンズよりもお手頃価格で手に入ることから若者に人気なのが、ヨーロッパ製もののユーロリーバイスです。工場番号の100の位が2のものが多いのが特徴で、266がベルギー292がスペイン275・388がフランス299・311がイギリスで製造されたものになります。

年代別内タグ見分け方

ではここから、各年代別内のタグの見分け方を紹介していきます。

1974年以降〜1980年代前半頃


内タグが付けられるようになってから間もない時期のものに記載されているのは数字の羅列のみです。3行に分かれて数字が記載されており、製造年月と工場番号は一番下の行に記載されています。記載されている順番は左から製造月・製造年の下2桁・工場番号です。覚えてしまえば簡単なのですが、覚えるまではめんどくさいかもしれません。例えば「4 79 25」と書かれていたら、1979年4月に25番工場にて製造されたものとわかります。ただ、例外として1970年代に製造されたものだと、製造年の下1桁しか記載されていないものも存在しているそうです。

1980年代後半


1980年代後半のモデルの内タグはタグに書かれている文字の量が増え、7行となっています。そのうちの6行目に工場番号、7行目に製造年月が記載されています。また、製造年は下1桁しか書かれておらず、製造月と製造年の数字が繋がっているのも特徴です。例えば6行目に「546」、7行目に「069」と書かれていたら、1989年の6月に546工場で製造されたものとわかります。この時期に製造されたものの内タグは他の時期のものと少し特殊で必ずしもこの構造で内タグが記載されているとは限りません。でも大体は工場番号の近くに製造年月が記載されているので、よく内タグを読んで確認しましょう。

1991年〜1994年


1991年〜1994年に製造されたものは、1990年以前に製造されたものと比べてタグに薄い生地が使われているのが特徴です。また、一番上に数字、その下に洗濯時などの注意点が書かれ、その下に2行数字の列が書かれた構造となっています。そして、製造年月と工場番号が書かれているのは下から2行目になります。左から順に工場番号、製造月・製造年、製造番号が記載されており、例えば「555 0492 67482-1」と書かれていたら、555工場で1992年4月に製造されたものとわかります。

1995年以降


1995年以降に製造されたモデルのタグは前の世代と比べて作りがしっかりしているのが特徴です。記載されている内容も英数字のみで3行だけとシンプルになっています。工場番号と製造年月が記載されているのは一番下の行です。工場番号、製造月・製造年、製造番号の順に記載されており、例えば「555 0498 74387-1」と書かれていたら、1998年4月に555番工場で製造されたものとわかります。

2003年以降


2003年以降に製造されたモデルに関してもタグが付けられていますが、こちらは他の年代のものと比べて内タグの読み方が少し特殊になります。「CW」と書かれた横に4桁の数字が記載されており、製造週・製造年が記載されています。CWというのはカレンダーウィークという意味で、月ではなく週が記載されるのが他の時代とは異なる点です。また、2003年以降のものは製造週・製造年の下に工場番号が記載されています。

内タグ以外でも製造時期がわかる方法も

ここまで記載してきたように内タグで年代を確認することができますが、覚えることがなかなか難しいです。そんな人にはこの内タグ以外で製造時期がわかる方法をみてみましょう。

ボタン裏

LEVI’Sのジーンズはボタン裏の形状によって製造時期が大まかに分けられます。1950年代以前に製造されたいわゆる初期に当たるものは、ボタンの裏がドーム状に盛り上がっているものが多いです。この時期のものは工場番号が記載されていないものが多いですが、稀に工場番号の刻印が入ったものも存在します。1950年代〜60年代にて採用されていたのがスクエア型です。裏側が四角くなっているのが特徴で、こちらも工場番号が記載されていないものが多いですが、稀に記載されているものも存在します。そして、1970年以降から現行のモデルに関しては、フラットな形状なものが採用されています。ボタン裏なんてよくよく見てみないとわからないことですよね。是非、探してみてください。

パッチ

LEVI’Sの場合ジーンズのパッチでも大まかな製造年がわかります。1950年代以前に製造されたもののパッチは牛革製のものが多いです。ただ、パッチが牛革製だと洗ったときに縮んでしまうことから、1960年代以降のものは一旦紙製に切り替わっています。また、LEVI’Sでも特に人気の高い501シリーズの場合、1960年代中頃のものまで501XXの記載がありましたが、それ以降のものはXXの記載が消えています。

まとめ

リーバイスってほんとに奥が深いです。その時代時代によって細かなディテイルが違ってくるし、人気も変わってきます。クローゼットに眠っているリーバイスでも実はレアな逸品があるかもしれませんね。