国産デニム 知らない人はもったいない名ブランド
デニムといえばリーバイス、そして、リーバイス以外にも繊細さ、拘りがある国産デニムについて調べてきました。ですが、国産デニムでも、知らなきゃもったいない名ブランドがいくつかあることがわかりました。そんな国産デニムのブランドを今回ご紹介させて頂きます。
国産デニムを知る
以前の記事でも書きましたが、国産デニムは今やリーバイスやラングラーなどにも匹敵するほど海外にも知られるようになってきました。そのクオリティの高さはお墨付きです。日本のデニムの産地は広島県福山市・岡山県伊原市、岡山県倉敷市の「三備」と呼ばれている地域になります。
三備は元々綿花の栽培が盛んで、藍染が伝来したことで織物産業がより発達し、”倉敷帆布”や”備後絣”といった高品質な織物が伝統的に親しまれることとなりました。デニムパンツの生産に欠かせない染色・紡績・縫製の３つの要素が当時から培われていたということに繋がります。国産デニムの高いクオリティの背景にはこういった歴史があります。
最近、倉敷ジーンズがグッチやルイヴィトン、ディオールなどの世界的ブランドとコラボするほどに評価が高くなっています。世界から認められる逸品になりました。
CIOTA（シオタ）
岡山に本拠を構え、縫製工場であり生地製造販売会社でもある株式会社シオタが立ち上げたアパレルブランドが〈シオタ〉です。”シンプルであること、着心地がよいこと、上質であること”をコンセプトに、原料の選別から洋服のデザイン、縫製に至るまで全ての工程を自社で行った品質重視のアイテムを展開しています。
シオタの定番と言えば「テーパードデニム」かと思います。同ブランドと言えばの最高級”スビンコットン”を使用したデニムは、ゴワゴワのデニムを一新するような非常に滑らかな穿き心地です。一度手に取ればその質感の違いがわかります。形は70年代のデニムをオマージュした、お尻周りはややボリュームがあり、裾にかけて緩やかにテーパードした太くも細くもないベーシックなシルエットです。形は普通で、特に穿き心地にこだわる方におすすめのデニムです。
BLUE BLUE（ブルーブルー）
HRM（ハリウッドランチマーケット）でお馴染みの聖林公司によるブランドです。実は歴史は長く1980年代後半にスタートしています。アメカジらしいヴィンテージテイストと国産らしい精巧性を兼ね備えています。このBLUE BLUEのデニムはタテ糸にはインディゴにタンニンなどの原料で染色したものを、ヨコ糸にはタンニン染めや草木染めを施した生成り色のものが使用されています。こだわりですね。タテ糸には世界的によく使われている”ロープ染色”という、中心まで色を浸透させない染色方法を採用して、綺麗なムラ感やアタリが生まれるのも魅力なデニムです。
Ordinary fits（オーディナリーフィッツ）
このブランドのコンセプトは“10年後も着ていたい服”。流行り廃りに流されず、万人に受け入れやすいデニムを作っているブランドです。
ブランド定番である「5ポケットアンクルデニム」は窮屈さもなく、だらしなさもない、絶妙なシルエットに仕上げているのが魅力です。裾に向かってはテーパードさせ、丈感もやや短めに設定することで全体的にすっきりとした印象になっています。岡山産の表情のあるデニム生地を使っているから、すっきりしていると言えど物足りなさを感じさせません。これぞ、知る人ぞ知る国産デニムブランドです。
YAECA（ヤエカ）
このブランドのコンセプトは”シンプルで長く着ていけるような日常着を作ること”。「定番とはこういうこと」という代名詞のデニムでだと思います。このYAECAの定番として人気が高いモデルが「スタンダードシルエット」です。太すぎず細すぎずな太さで、ややテーパードのかかったシルエットが特徴。生地には1950年代の織機でゆっくり時間をかけて織ったふっくらとしたものを使用しています。モデルによって生地を使い分ける同ブランドですが、このデニムは最も癖がなくオーソドックスです。
RESOLUTE（リゾルト）
このブランドも実は歴史が長く、20年以上に渡りデニムを作り続けてきたデザイナー・林芳亨氏によるデニムブランドなのです。展開する型も４型のみという拘りです。このブランドを代表する型が「710」です。デザインのベースとなったリーバイス501の66モデル同様、すっきりとしたシルエットです。広島県・備後地区の職人達と共作した13.6オンスのデニム生地は、洗う度に毛羽立つ1960年代のものを再現しています。サイズ展開もかなり豊富です。どんな体型の方でも選べる豊富さがあるので是非調べてもらいたいブランドです。
まとめ
国産ジーンズと言ってもブランドの数は紹介させていただいた以外にもまだまだあり、その数は多いです。そしてブランドの数だけ個性があります。海外からも注目されてきている国産ジーンズだからこそ、今後も注目していきたいカテゴリーだと思います。販売しているお店も多くなく、希少価値もあるので、気になる人は探してみてください。きっと大切な一本が見つかると思います。
