ブラインドサッカーのこと
パラリンピックも始まり、日本も各容疑で好成績を残しメダルラッシュとなっています。今大会は東京開催ということもあり、非常に注目度も高くなっていると思います。今までなかなか競技のこと、障害者スポーツのことは接することがなかったり、知らなかったりすると思うので、この機会に学ぶのもいいかもしれません。私もブラインドサッカーのキーパーに関して気になることがあったのでブラインドサッカーのことも改めて調べてみました。
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ブラインドサッカーについて
視覚に障がいのある選手が行うサッカーは、障害の程度によって「ブラインドサッカー」と「ロービジョンフットサル」という2つのカテゴリーに分かれています。いずれもフットサルをもとに考案されたスポーツです。声や音など感覚を研ぎ澄ませながら、仲間を信じる気持ちを頼りにプレーする5人制サッカーです。
それぞれの競技を説明すると「ブラインドサッカー」は「見えないサッカー」で、ゴールキーパー以外が全盲の選手で、アイマスクを装着し、音の出るボールを使ってプレーします。パラリンピックでは「5人制サッカー」と競技名は記されています。海外では「Blind Football」と呼ばれています。視覚障がい者スポーツのクラス分けの用語ではB1クラスに該当します。
「ロービジョンフットサル」は弱視の選手一人ひとりの異なる視力・視野を生かしてお互いを補い合いながらプレーするサッカーです。ブラインドサッカーとは異なって、弱視の選手がアイマスクを装着せず、音の出ないボールを用いてプレーします。視覚障がい者のスポーツのクラス分けの用語ではB2/B3クラスと呼ばれます。
ちなみに視覚障がい者スポーツのクラス分けは以下のような基準があります。
- B1 → 全盲から光覚(光を感じられる)まで
- B2 → 矯正後の診断で、視力0.03まで、ないし、視野5度まで
- B3 → 矯正後の診断で、視野0.1まで、ないし、視野20度まで
ブラインドサッカーの魅力
過去の視覚障がい者スポーツを考えてみると、視覚障がいの度合いが重いほど、動く範囲が限定され、味方や相手と接触が無いように安全性が配慮されていました。でも、ブラインドサッカーでは、選手がピッチを自由に動き回ることができます。選手たちは、仲間の声だったり、ボールの音、相手の気配を感じ取って、視覚以外の全ての感覚を研ぎ澄ましピッチを思い描きます。そして全力で駆け出し、動き回る。ぶつかっても、転んでも、立ち上がってボールを追う。ブラインドサッカーの選手たちは視覚障がいで普段は思い切って走ったりすることが難しい中、このピッチ内では自由に、思い切った動きができる楽しみがあると思います。
キーパーについて
ブラインドサッカーの選手の中で唯一目隠しをしていないキーパーのこと、疑問をもった人も多いと思います。私もこの点に疑問を感じ調べてみようと思いました。前述したようにブラインドサッカーはゴールキーパー以外の選手が全盲の選手です。ゴールキーパーの参加資格は「晴眼者または弱視者」と定められてます。「晴眼者」とは「視覚に障害のない者」なので健常者のことを指します。全盲ではない弱視者の人もゴールキーパーを行うことができますが、大きな大会ですと健常者が担当することが多いようです。
では、何故、ゴールキーパー以外の選手が全員アイマスクをしているのにゴールキーパーはしないのか??
その理由はゴールキーパーが他の選手たちに声で指示を出す役割を担うためです。ゴールキーパーは自陣で守備をしている選手に対して、相手プレーヤーの位置を伝えます。ゴールキーパーが動ける範囲は決められており、 5m × 2m の長方形のエリアに限られ、得点することは認められていません。ブラインドサッカーのボールはシャカシャカと音が鳴る構造になっていますが、飛んでくる音は聞こえないため、目隠しをしていると浮いたシュートを止めるのが困難になります。選手たちはこのシャカシャカとなる音を頼りにボールの位置を把握しています。
またブラインドサッカーではゴールキーパーが動いて良い範囲は厳しく制限されています。
ゴールキーパーが動いて良いエリアを「ゴールキーパーエリア」と呼び、広さはゴールを中心とした2m × 5.82mの狭いエリアです。ゴールキーパーエリアから手足含め体の一部が出てしまうとファールとなり、相手チームにペナルティキックが与えられてしまいます。エリアのラインが見えていないとこのルールを守るのはとても難しいと思います。
日本の活躍
今回のパラリンピックで初出場の日本ですがその活躍がすごいです。2012年ロンドン大会銀メダルのフランスを相手に4ー0と快勝しました。歴史的快挙だと思います。その後ブラジルと対決し、負けてしまいましたが、日本は世界ランキングも12位(2021年1月1日付)と高く、今後、国際大会やパラリンピックでも活躍してもらえるのではないでしょうか。今回の東京パラリンピックで認知度は上がったと思いますし、各企業の注目度も上がったと思います。これからもっと多くの選手が誕生し、どんどん強くなってくれるでしょう。
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