転職のこと考えてみた
昔と比べてずっと同じ企業に勤める人が少なくなってきたように思えます。年功序列制度が強いイメージがある日本はずっと同じ企業にいた方が「安定」するようにも思えます。ではなぜ転職する人が増えてきたのでしょうか。
2020年の転職率
2020年の段階では20代〜50代男女の転職率は4.9%でした。2019年は7.0%だったので、コロナウイルスの影響もあり、仕事が無くなってしまう状況になってしまった人も多かったからなのか、少し減少傾向にあります。
ただ、転職に対する考え方については、「転職は前向きな行動である」という回答が前年比1.4pt増の69.7%で、過去3年間と比較しても増加傾向にあり、「転職は必要である」という意見も半数を超えました。転職に対してポジティブに考えている転職者が多いことがわかります。
転職理由(きっかけ)
では、転職する人は、どんな時に転職しようと考えているのか。その理由のランキング上位は以下のようになっていました。
順位 | 転職理由 | 割合 |
1位 | ほかにやりたい仕事がある | 14.9% |
2位 | 会社の将来性が不安 | 10.7% |
3位 | 給与に不満がある | 10.5% |
4位 | 残業が多い/休日が少ない | 8.2% |
5位 | 専門知識・技術を習得したい | 5.1% |
大企業で働いていなければ、2〜4位は誰もが少しは思うことではないかと思います。
「働き方改革」に注目が集まり残業時間や休日出勤の抑制傾向が強まるなか、自社ではそういった動きがない場合は、転職によって希望する就業環境に移ろうとする人が見られるように思えます。また、求人数が多い今のうちに土日祝日が休みの仕事への転職を希望する人も増えたのではないでしょうか。
今は、転職市場に求人数が非常に多い状態が続いており、数多くの求人の中から希望の条件を選べるようになっているため、転職希望者は待遇や働く時間、休日など条件を優先して転職先を選ぶ傾向が強まっています。
転職理由上位を見てみても、多分誰しも考えていることなので、当てはまる人はこのタイミングで少し転職のこと考えてもいいかもしれないですね。
転職で悩んでいたら
転職すべきか、しない方がいいか迷うこともあるかと思います。「転職すべき人」と「転職すべきでない人」の特徴を以下のようによく書き表されます。
転職すべき人の特徴
- 社内でライバルがいなくなったと感じる人
- 今の仕事が好きになれない、大きなストレスを感じている人
- 将来独立を考えている人
社内でライバルが居なくなったと感じる人
社内の同僚や先輩社員と比べて自分のスキルが高い場合や、社内で頭一つ抜き出た成果を上げ続けているような人は、転職を考えて良いかもしれません。
優秀な人材であれば、そのスキルや実績を武器にして転職をすることで、年収のアップやキャリアアップにつながる可能性が高くなります。
今までの実績を活かして規模の大きい同業他社への転職も良いですし、新たな業界にチャレンジしてスキルを身につけ、更なるステップアップを目指すのも良いでしょう。
「仕事ができる人間」という今の現状に満足せず、上昇志向のある人は転職を視野に入れてみるのもいいかと思います。
今の仕事が好きになれない、大きなストレスを感じている人
今の仕事に大きな不満を抱えており、改善しようと努力をした結果、どうにもならなかった場合は、すぐに転職を検討しましょう。最近では減ってきましたが、いわゆるブラック企業で働き続けるのはリスクしかありません。
しかし、長年働いていると過酷な労働環境に体が慣れてしまうため、ブラック企業だという認識が薄れます。そのため、少しでも自社がブラック企業かなと感じる点があれば、他の企業への転職を考えるきっかけにするのもよいかもしれません。
以下のブラック企業の特徴をチェックし、自社が多く該当する場合は早めに自分の身を守るようにしましょう。
- 給与が同業他社と比べて安すぎる
- 残業時間が長い
- 根性論・精神論が当たり前の社風になっている
- 離職率が異常に高い
- 誰も達成できないようなノルマがある
- 満足に休憩が取れない
- 休みが極端に少ない
- 退職を認めようとしない
- パワパラ・セクハラ・モラハラが横行している
- 期間を問わず常に大量の社員を募集している
- 残業代が払われない
上記のような項目に当てはまる場合は、まず求人や募集企業の情報収集から始めてみてはいかがでしょうか?
社内ハラスメントがどのようなものか理解しにくいという人は、厚生労働省がパワーハラスメントの概念や考え方をわかりやすく説明しているので、そちらも参考にしてみてください。
将来独立を考えている人
将来独立をして起業したいと考えている人は、転職をすることで自分の視野が広がり、プラスに働くこともあるでしょう。
企業によって社風や考え方、業務への取り組み方は大きく異なります。同じ業種であっても、得られるものは多いはずです。そういった知識やスキルは、いざ起業する際に必ず役に立つでしょう。
転職をするべきでない人の特徴
- 今の仕事が辛いからという理由だけで転職を考える人
- 管理職への昇進が決まりかけている人
- 転職をして「何がしたいのか?」が明確ではない人
今の仕事が辛いからという理由だけで転職を考える人
ただ単に今の仕事が辛いからという理由で転職を考えるのは危険です。もちろん人間関係や職場環境が悪く、すぐに辞めたいと考える気持ちはわかります。
しかし、些細なことで転職を繰り返すと、次の職場でも同じようなことが起きた場合、また辞めたくなってしまい「転職癖」がついてしまう恐れがあるのです。
転職癖がついてしまうと、せっかく職場で積み上げた実績は0になってしまいますし、転職活動も転職回数が多くなればなるほど苦労します。
少し厳しいかもしれませんが、辛いことや理不尽なことがあった時にどう改善していく努力をすることが大切です。もし、こういった努力をしても改善しないような職場であればすぐに転職をしましょう。
管理職への昇進が決まりかけている人
管理職の昇進の可能性ということは、職場内での実績が評価されているということです。一度冷静になって考えてください。管理職には誰でもなれるわけではありません。管理職になるということは、メリットとデメリットあると思いますがよく考えてみてください。
転職をして「何がしたいのか?」が明確ではない人
明確ではない人は、結局やめた後も、何をすべきかわからず次への動きだしが遅れてしまいます。在職中に、転職した後に「やりたいこと」や「実現したいこと」を明確にすることも大切です。
今は転職時代
色々調べてきましたが、私は今は「転職時代」だと思います。企業側の募集も多いし、昔ほど転職が悪いイメージも無くなってきました。転職を考えている人は、自分に自信を持って行きたい企業に自分をプレゼンし、いい環境で働きけるよう頑張ってください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。また、次の記事も読んでいただければ幸いです。
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