佐々木郎希選手の完全試合の凄さ
昨日、ロッテの佐々木朗希選手が「完全試合」を達成し、大きなニュースになりました。28年ぶりの完全試合だそうです。佐々木郎希選手の完全試合と、それまでの過程、そして、この「完全試合」がどれだけすごい事なのか、掘り下げて調べてみました。
完全試合とは
まず、「完全試合」とはどのようなものなのか、野球の知識が少ない人にもわかるように解説させていただきます。
完全試合の条件となることは、
1、 ヒットと得点を許さないこと
2、ランナーの出塁を許さないこと
3、自チームが勝利すること
上記3つの条件を満たしたら「完全試合」達成となります。
1の「ヒットと得点を許さないこと」に関しては、相手チームにヒットを打たれたり、ホームランを打たれたりして得点された場合など、その時点で「完全試合」ではなくなります。
2の「ランナーの出塁を許さないこと」に関しては、その文字通り相手チームのランナーが出塁した時点で「完全試合」ではなくなります。ヒット、エラー、フォアボールが出た時点で完全試合はなくなります。つまり、試合が終わるまで、相手チームにベースを踏ませることがないのです。
3の「自チームが勝利すること」に関してはいかに相手チームにランナーの出塁を許さなくても、自チームが勝たなければ試合が終わらず、完全試合を成立しません。仮にお互い得点できず、同点のまま試合が終われば、その完全試合の記録は公式記録ではなく参考記録になってしまいます。
佐々木郎希選手について
今回完全試合を達成した佐々木郎希選手とはどのような選手なのか、調べてみました。
佐々木郎希選手は岩手県陸前高田市出身のプロ野球選手で、右投右打。千葉ロッテマリーンズに所属しています。愛称は「令和の怪物」。 日本プロ野球記録となる13者連続奪三振、プロ野球タイ記録の1試合19奪三振の記録保持者。今回の完全試合を達成した試合でこの奪三振記録も打ち立てています。2019年のドラフト会議で「北海道日本ハムファイターズ」「千葉ロッテマリーンズ」「東北楽天ゴールデンイーグルス」「埼玉西武ライオンズ」の4球団から1位指名を受け、抽選の結果、千葉ロッテマリーンズが交渉権を獲得し、11月30日の入団交渉にて契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1600万円(推定)で契約合意したとのことです。
ルーキーイヤーの2020年は一軍・二軍ともに公式登板は無く、肉体強化を図る一年となったそうです。
2021年には11試合に先発して3勝2敗・防御率2.27を記録しています。ポストシーズンで楽天とのCSファーストステージ第1戦の先発に抜擢されたのは記憶に新しいところではないでしょうか。
入団初年度には体作りに専念し、2年目には徐々に登板機会をもらえ、実績を出していき、3年目に大記録を打ち立てる、プロの見本みたいな成長をしているように感じます。
佐々木郎希選手は「ストレート」の球速が特徴的で、最速で164 km/hを計測しています。そのほかにスライダー、カーブ、フォークなどの球種を持ち、ストレートの緩急や、高速で落ちるフォークなども魅力的です。
どうやらこのフォーク、海外からも要注目されているらしいです。
何年ぶりの完全試合だったのか
2022年4月10日に佐々木郎希選手が完全試合を達成したのですが、それ以前はいつ達成されていたのか、調べてみました。
今回、佐々木朗希投手が史上16人目での完全試合を達成し、その前は28年前の1994年に槙原寛己(巨人)選手が達成していました。
日本のプロ野球が開始されたのが、1936年とされています。開始から86年経って、この完全試合を達成したのが「16人」しかいないという点でもいかにすごい記録かわかりますよね。
佐々木郎希選手以前の完全試合を達成した15人の選手、達成した年も含め調べてみました。みなさんはどれだけ選手を知っていますか。
藤本英雄(巨人=1950)
武智文雄(近鉄=1955)
宮地惟友(国鉄=1956)
金田正一(国鉄=1957)
西村貞朗(西鉄=1958)
島田源太郎(大洋=1960)
森滝義巳(国鉄=1961)
佐々木吉郎(大洋=1966)
田中勉(西鉄=1966)
外木場義郎(広島=1968)
佐々木浩一郎(近鉄=1970)
高橋善正(東映=1971)
八木沢荘六(ロッテ=1973)
今井雄太郎(阪急=1973)
槙原寛己(巨人=1994)
こうやって時系列で並べてみると、近年はいかに達成しづらい記録なのかもわかりますよね。1980年台には達成者はなく、1990年台には1人だけ。2000年、2010年台には達成者はいないです。
まだ若いのに恐るべき佐々木郎希選手ですね。
今後完全試合をしそうな投手
では、今後「完全試合」を実現できそうな投手は他にいるのでしょうか。完全に私の独断と偏見になりますが、以下注目投手になります。
完全試合とはならずとも、「ノーヒットノーラン」を達成している以下の選手は今後、完全試合を達成する可能性はあると思います。
選手名 | 所属球団 | 達成日 |
西 勇輝 | オリックス(現阪神) | 2012.10.8 |
岸 孝之 | 西 武(現楽天) | 2014.5.2 |
山口 俊 | 巨 人 | 2018.7.27 |
千賀 滉大 | ソフトバンク | 2019.9.6 |
大野 雄大 | 中 日 | 2019.9.14 |
小川 泰弘 | ヤクルト | 2020.8.15 |
上記に記した通り、ノーヒットノーランを達成し、今も日本球界でプレーしている現役投手は小川、大野の他にもソフトバンク・千賀滉大、楽天・岸孝之、阪神・西勇輝がいる。クライマックスシリーズでは巨人・菅野智之も2018年に達成したし、実績から言えば、誰が完全試合を達成しても驚かないと思いますし、ついで最近では、オリックスの山本由伸や、楽天の田中将大、中日の柳裕也、阪神の青柳晃洋など、2021年度に活躍した選手も要注目です。
これらの選手、今後の活躍に刮目しましょう。
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