通信障害はなぜ起きる?
2022年7月、KDDIの大規模な通信障害が起き、多方面に影響を与え注目を集めています。原因含めいろいろ注目をされていますが、一体なぜ通信障害が起きるのでしょうか?調べてみました。
ネットワーク障害の主な原因
ネットワーク障害の主な原因としては「ネットワーク機器による原因」と「人的ミスによる原因」の2種類に分けられるそうです。それぞれ見ていきます。
▪ネットワーク機器による原因
ネットワーク機器には数多くの電子部品が使用されており、それぞれの部品に寿命があります。部品の品質は一昔前に比べて格段に向上していますが、永遠に使える部品は存在しません。そして、ネットワーク機器の寿命以外にも、ネットワーク機器の高負荷状態による通信遮断や故障、電波障害が原因の場合もあります。
▪人的ミスによる原因
ネットワーク障害の原因が、人為的なミスというケースもあるそうです。例えば、ネットワークに接続する際にLANケーブルの差し込みが甘かったり、IPアドレスを間違えていたりすると通信ができずネットワークが使えない状態になります。人が行う部分だからミスがあることはしょうがないとは思いますが、この辺りのミスならば数人でチェックするなど方法を考えれば防げそうな原因です。また、サイバー攻撃や悪質なマルウェアの感染対策となるセキュリティパッチですが、最新のパッチが適用されていないことも少なくないようです。これにより、知らない間にウイルス感染し、サーバーダウンの原因になっていることもあるそうです。こういった原因は未然に防ぐことがなかなか難しいですが、障害が起きれば企業運営に多大な被害をもたらす可能性があります。そのため、ネットワークを24時間365日監視し、障害にいち早く気付くことが大切になってくると思われます。
今回原因と考えられていること
今回のネットワーク障害では「au」「UQ mobile」「povo」など、KDDIが提供するモバイル通信の利用者のほぼ全てに影響しただけでなく、KDDIのモバイル回線を利用している楽天モバイルやMVNO、さらにはKDDI回線を利用する多くの企業のサービスにも影響を与えることとなりました。
実際この通信障害により、KDDI回線を利用していた銀行の店舗外ATMが使えなくなったり、宅配便サービスの配送情報が更新されなくなったり、気象観測点の一部データが収集できなくなってしまったなど、非常に多岐にわたるサービスで問題が発生しました。
今回の原因として挙げられているのが、「輻輳」と言われています。あまり聞き馴染みもない言葉なのですが、通信業界では障害発生時に必ずと言っていいほど出てくる言葉だそうです。この、「輻輳」とはさまざまなものが1か所に集まってくることを示す言葉で、通信業界においては音声通話やデータ通信のトラフィックが特定の箇所に集中する状態を指すそうです。通信のネットワークは道路、そこを流れるデータは車に例えられることが多く、輻輳は道路の特定の場所に車が集中し、渋滞が発生している状態と考えれば分かりやすいのではないでしょうか。この道路で表す考え方は分かりやすく、渋滞で混雑すれば車の流れが悪くなり、走行する車の速度が落ちたり止まったりしてしまいます。通信でも同様に、輻輳が起きることで通信速度が遅くなったり、通信ができなくなったりするということです。
この輻輳は実はさまざまなタイミングで起きることがあり、代表的な事例は大規模災害の発生時だと思います。災害発生時は多くの人が被災地に連絡を取ろうとするため、特定の地域に音声通話が集中して輻輳状態に陥り、電話がつながりにくい状態となってしまいます。
その他、大規模なイベントなどで特定の場所に多くの人が集まった時も、そこにいる人たちが一斉にスマートフォンを使って通信をするため輻輳が発生しやすいとされています。ただ輻輳が発生してしまうと、110番、119番といった緊急時の重要な通信もできなくなってしまう可能性が高まってしまうので、携帯電話会社はこの輻輳の発生に向けて様々な対策も実施しているそうです。
インターネットが繋がらない時に試すこと
今回のような通信障害以外にも、なんだかインターネットへの接続が良くないなと感じたら、次のようなことを試してみてください。
・機内モードをオン/オフをする
機内モードとは、飛行機の中で携帯電話やスマートフォンが電波を発しないように、通信を遮断する機能のことで、機内モードをオンにすることで、接続している電波を遮断してくれます。機内モードをオフ→オンと操作することで通信がリセットされ、一時的な不具合が解消される場合があるそうです。
・携帯電話の再起動
よく言われている方法の一つかと思います。携帯電話やスマートフォンの電源を切ることにより、アプリや電波を切断してくれます。電源を切った後、再度電源を入れ直してインターネットに接続できるか試してみることをおすすめします。
・SIMカードを抜き差しする
使っている携帯電話やスマートフォンに挿入されているSIMカードの接触不良の可能性もあります。携帯電話に付属されているSIMピンと呼ばれるピンを使い、SIMカードを抜き差ししてみましょう。ただし、SIMカード自体は小さいものなので落としてしまったり、無くしてしまったりしないように注意が必要です。
まとめ
どれだけデジタル化が進んでも人為的に補う点も必ずあります。通信障害だってどれだけ準備していてもいても起こってしまう可能性もあります。どんな時、どんな場合で起きてもそれを補うような準備を各自しておく必要もあるんだと今回学んだように思えます。
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