or Slowのことを知りたい

国産デニムで個人的に気になっているのがor Slowのデニムなのですが、購入前にやっぱり色々知りたいので、評判など含め調べてみました。気になっている人は是非参考にしてみてください。

or Slow(オアスロウ)デニムについて

or Slow(オアスロウ)とは、2005年に設立した日本のデニムブランドでデザイナーは仲津一郎さんです。ブランドコンセプトは「originalityのある服を吟味し、slowにもの創りする」こと。展開はメンズ・レディースの両方あります。歴史もそこそこ長く、実は海外でも展開されているブランドです。現在世界24か国で取り扱いがあるそうです。デニムブランドとして成長してきたイメージがありますが、最近ではデニム以外のアイテムにも力を入れていて、現在はデニムを中心とした総合ブランドになりつつあります。

最近は色々なアイテムを作っているのですが、ブランドの根底にはワークとミリタリーです。

また、or Slowのブランドタグに記載されているのは日本地図なのですが、そこからも分かるように生産は全て日本国内だそうです。そんなブランドタグも実は時期によって微妙に変わっていて、リピーターが楽しめるように工夫しているそうです。

デニムブランドということでこだわりもすごく、デニムに関しては糸から製作するというこだわりです。実際にヴィンテージデニムを分解し、糸の組成や太さを研究することで、理想の色落ちとなるよう調整されているそうです。また1950年代や60年代のミシン20台(16種類)をアトリエに揃え、サンプル段階での生産は全てデザイナー自身が行っているというこだわりです。

デニム生地について

オアスロウのデニム生地はパッと見でヴィンテージ感が非常に満載です。現代の織機で作ったクリーンで均一な生地感とは明らかに異なるザラザラした肌触りと毛羽立ちがあり、昔ながらの感じが出ています。他にもペインターパンツなどでは敢えてネップが点在するように作られています。この毛羽立ちやネップが着用と洗濯を繰り返すことで落ちていき、同時に昔ながらの色落ちになるというから驚きです。

or Slowのサイズ表記はインチではない

デニムのサイズはインチ表記で記載されているブランドが多いのですが、オアスロウは1(S)・2(M)・3(L)という分け方になっています。インチ表記ですとウエストを細かく設定できるため、自分にあったサイズをより選びやすくなるという特徴があります。

その点、オアスロウのデニムはインチ表記に比べて大雑把な分け方になるため、ウエストをジャストで合わせることが難しいかもしれません。ですが、ある程度の体重の増減になら、対応できます。履いてみると意外とこれくらいアバウトなサイズ表記のほうが履きやすいという意見も多いようです。

or Slowの定番

オアスロウの定番と言われる型はいくつかあるようです。調べてみました。

スタンダードデニム105

13.5オンスのオリジナルセルビッチデニムを使用した定番5ポケットタイプのジーンズです。リーバイスで言うところの501のような存在かと思います。若干裾にかけてテーパードしています。50後半~60年代の501XXをベースにした、徐々に細身に移行していった当時のシルエットやセルビッジが永遠のマスターピースとしての貫禄を持っています。過剰過ぎないリアルな色落ちが楽しめそうな13.5オンスのデニム生地も、糸から製作しているという職人気質なオアスロウならではと言えるでしょう。シンプルなバックスタイルに実はプライスも抑え目なので、幅広い層へもオススメできるモデルと言われています。

フロントはボタンフライ仕様になっていて右ポケットにはコインポケットを装備しコインポケットは横地で上端はミミ部分を使用するなどヴィンテージ感漂う数多くの細かいディテールもオアスロウらしい拘りは見逃せないでしょう。ワンウォッシュなので履き込む事によって出てくる色落ちやアタリなど経年変化を楽しめる一本です。

アイビーフィットデニム107

1960年代のアイビーファッションをイメージして作られたデニムです。リーバイスの505が元になっています。通常の5ポケットに比べモモから下を細身に仕上げている為、すっきりとしたシルエットで、上品な印象のデニムです。カジュアルにはもちろんですが、シャツにジャケットなどのコーディネートにも使いやすく、名前の通り少し上品なアイビーを意識して製作されているようです。裾を折り返すとセルビッジ、くるぶし丈で穿いてもとても上品に映えるデザインです。105と同じ13.5オンスの生地を使用していて、こちらの107は細さゆえ膝が抜けないよう少し強めに撚っているという違いがあるそうです。

ペインターパンツ

50年代から60年代頃のペインターパンツを研究し製作されたこのパンツはフロントにドーナツボタンを使用したボタンフライ、トップボタンはオリジナルのロゴが入ったスナップボタンとなっています。ベルトループに沿った形のコインポケットや、強度の高い3本針縫製が採用されています。こちらも、もちろん生地からオリジナルで製作しており、絶妙な色落ちもオアスロウならではのこだわりを感じさせる仕上がりではないでしょうか。ゆったりと余裕のあるシルエットが現代的なイメージです。生地には9オンスのネップのあるタイプを使用しており、比較的薄いので夏でも何とか穿ける生地ではないでしょうか。

US ARMY ファティーグパンツ(ベイカーパンツ)

orslowオリジナルで作り上げた、穿き込むとビンテージの雰囲気を醸し出すパンツです。40年代の初期型でフロントはボタンフライ、ウエストにはアジャスターが付いています。股上をやや浅めに設定し、当時の野暮ったい太目なシルエットを崩しすぎず、適度な太さを保っています。軍パンと言われる中で、非常に使い勝手の良いパンツではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。国産ならではのこだわりが伝わり、今やメンズのデニムブランドとしてはベーシックになってきているようにも思えます。まずは一本、いかがでしょうか。