食欲の秋なので、「日本の珍味」のこと調べてみた

2021年10月16日

10月になり、徐々に気候も秋らしくなってきました。「スポーツの秋」、「読書の秋」、「芸術の秋」など楽しめることも多くなる季節ですが、お酒が好きな私は「食欲の秋」に注目し、さらに今回はお酒に合うような「珍味」について調べてみました。

日本の三代珍味知ってる?

珍味とは、食材自体が希少だったり、外見と味が全く意に反するなどで、珍しがられる食材を指しています。

「世界の三代珍味」は有名で知っている人も多いと思います。「キャビア」「フォアグラ」「トリュフ」の3つです。高価なものですし、私も料理で少量くらい食したことがあるくらいです。なかなか癖が強い食材ですよね。

では、「日本の三代珍味」ってご存知でしょうか?諸説あるのですが、江戸時代から言われていたのが、三河の「このわた」、長崎の「からすみ」、越前の「うに」の3つだそうです。どれも希少な食材であることから、江戸将軍家や京都御所への献上品としても重宝されていたそうです。

どれも現在は長期保存できるように加工したもので販売されていることが多いように思えます。保存食にして長く美味しく味わいたいという先人の知恵が詰まったものなのでしょうか。

では、それぞれ詳しく見ていきます。

このわた

このわたとは、ナマコの内臓・はらわたの塩辛のことです。「こ」はナマコの古い呼び名で、その腸のこと=『わた』であることから、この呼び名になったと言われています。一匹に対して1つしか取れないものですから貴重ですよね。昔から三河・尾張や能登が名産として知られていますが、最近では瀬戸内海でもよく作られています。

このわたはイカの塩辛に似ていて、そこまで癖が強いことはないです(あくまで個人的な感想になってしまいますが)。イカより少しコリコリした食感が特徴です。

お酒のつまみとして食べる以外にも、温かいご飯にのせておかずとして食べるのも良いかと思います。やはり癖があるので、食べ方や調理方法に関してはあまり見つかりませんでした。お酒と絡めて調理してみたり、熱燗に入れてみたりするのも良いかと思います。

からすみ

からすみとは魚のボラの卵巣を塩漬けにし、天日干しで乾燥させたものです。その形が唐(中国)の墨に似ていたことから、唐墨(からすみ)と呼ばれるようになったのが名前の由来のようです。諸説あるので気になった方は調べてみてください。

古くはギリシャやエジプトで製造され、日本には安土桃山時代に中国から長崎に渡ってきたと言われています。現在は台湾やイタリアのお土産としても有名。国産からすみの産地では長崎が知られています。海外での製造やお土産物としてよくあるようで、国産は貴重品ですね。

食べ方も、他の珍味に比べるとそれほどクセがなく(これもあくまで個人の感想になってしまいますが)、始めての方でも食べやすい味かと思います。個人的には塩味が強い濃厚なチーズのような味わいかと思います。そのままスライスして食べたり、少し炙って香ばしさを増して食べても良いかと思います。最近ではパスタソースとしても一般的になりました。この珍味の中ではアレンジしやすい食材かと思います。

うに

珍味のウニは、生のウニではなく、ウニの精巣や卵巣に塩を加えた「塩ウニ」のことを指します。

昔は福井県一帯で作られる越前雲丹がよく知られていましたが、現在では、北海道から九州までさまざまな地域で作られています。それぞれウニの種類や産地、加工方法などが異なることから、味比べをしてみるのも楽しそうですよね。

塩を加えることで、余分な水分や臭みが取れるようで、より濃厚なウニの味が楽しめるのが特徴です。そのままお酒のつまみとして食べるもよし、ご飯に乗せて食べるもよしかと思います。個人的にはこれは日本酒と一緒に食べたいですね。

その他の珍味

日本には三代珍味以外にも、色々な珍味があります。

  • クチコ ナマコの卵巣のこと。このわたよりも貴重な食材で、能登の最高珍味としても有名。
  • くさや 強烈で独特な匂いがすることもあり、食べる前に断念する人も多い。が、一度食べるとその美味さから病みつきになってしまう人も多い。
  • 鮒寿司 琵琶湖でとれるニゴロブナを塩漬けにした後、炊いたご飯につけて発行させたもの。独特の香りで有名。

これ以外にもたくさんあります。一度ハマったら色々な珍味から抜け出せなくなってしまうかもしれませんね。

ここまで読んでいただきありがとうございました。また、次の記事も読んでいただければ幸いです。