今だから知るべき「NFT」について

2022年5月2日

最近何かと話題の「NFT」ですが、皆さんご存知でしょうか？

まだまだ、一部の人にしか認知されていないですが、これから間違えなく浸透する言葉ですし、知らない・関係ないことだと敬遠しているのも勿体無いです。今このタイミングで少しだけでも知識として知っておいても損はないと思うので、少しだけ学んでみました。

NFTとは

NFTとは、「Non-Fungible Token（ノン-ファンジャブルトークン）」の頭文字を取ったもので、日本語で「非代替性トークン」という意味です。

ちなみにNFTと合わせて最近よく耳にする「仮想通貨」は代替性トークン（FT）と呼ばれています。

「非代替性/代替性」と「トークン」まだまだなかなかどちらも馴染みない言葉だと思うので、まずはそれぞれのことを簡単に説明していきます。

非代替性と代替性

非代替性は、言い換えると「替えが効かない、唯一無二の」という意味になります。逆に代替性は、「替えが効く」ということです。例えば、非代替性があるものとしては「有名人の直筆サイン」や「有名画家の原画」、「ナンバリングされた限定品」などのことになると思います。それに対して代替性があるものとしてあげられるものは「お金」、「市販品」、「フリー素材のイラスト」などをあげることができます。

トークン

次に「トークン」についてです。トークンはブロックチェーン技術を使用して発行した「暗号資産」の総称のことになります。ちなみにブロックチェーン技術とはデータの改ざんや不正利用が非常に困難で「安全にデータを記録できる技術」のことを指します。

NFTができること、注目された理由

では次に、なぜここまでNFTが注目されているのか、一体何ができるのか、ということについて調べてみました。

１、デジタル資産の所有者を明確化できるようになる

注目される理由のひとつ目としてあげられるのはこちらです。NFTができる前だとオンライン上のイラストや画像、漫画、音楽、トレカなど「所有者」を明確にするのが困難でした。著作権は存在するものの、「自分がこの作品の唯一の所有者である」という証明はできず、コピーとの違いを明確にできませんでした。

NFTだと、仮に私自身がデジタルアートを持っていたとして、このデジタルアートに紐づくNFTを発行したら、私自身が保有している唯一無二のデジタルアートであることが証明できるようになります。

２、NFTを発行することでデジタル資産の希少性を担保できるようになる

どんなものでも「希少性の高いもの」「珍しいもの」は高音がつきます。有名ブランドのオートクチュールものや金や銀、有名アーティストのコンサートのチケットなど。「珍しさ」は価値につながる大きな要因になります。 NFTの場合は発行してしまえば世界に一つしかないことの証明になります。

３、高額取引されたものが話題になり注目を集めた

ここまで注目された要因として高額取引されたNFTアートが最近話題になったことが挙げられます。ゲーム内のキャラが数千万で販売されたり、Twitterを創業したジャック・ドーシーの初ツイートが約3億で販売されたりと今は話題性を欠くことがありません。このように唯一無二なもので希少価値が高いものが高額販売され、どんどん注目度が上がっています。

NFTの怖さ、デメリット

ここまで、今すごく注目度が上がっていて、誰にでも挑戦できるものとして説明してきましたが、まだまだ色々な整備が整っていないことも多いです。そちらを紹介していきます。

１、法整備が整っていない

まだ出てきて歴史が浅いため、法整備が整っていません。詐欺まがいのNFTを発行したとしても、NFT自体の立ち位置が定まっていないため、法律違反にならない可能性もあります。また、年末調整でも、このNFTの収益がどのように分類されるのかも不明瞭です。不明確なことが多いので、このNFTを悪用した不正等も増えるでしょうし、早めの法整備が課題になるかと思います。

２、ネットワーク手数料（ガス代）が不安定

NFT発行は主にイーサリアムというブロックチェーン上で行われ、取引通貨もイーサリアム（ETH）が使われています。NFTを売買する際には「ガス代」と呼ばれるネットワーク手数料がかかります。イーサリアムで取引処理するための利用料だと思っていただければいいのではないでしょうか。このガス代はイーサリアム上の取引が増えれば高騰し、減れば安くなります。つまり、需要によって手数料が大きく変化してしまう可能性があるということになります。この不安定さは少し怖いですよね。